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【第1話】思えば、私は洗脳されていたのかもしれません

スッキリ物語

看護師として働くあかりさん(仮名)。

夜勤が終わった帰り道——
ふと立ち止まって、ため息がこぼれた。
「私、いつまでこんな生活を続けるんだろう……」

プレッシャーをかけてくる先輩、
わがままな患者、
理不尽な残業。

もう、心も体も限界寸前でした。

けれど、ある決断をきっかけに、
彼女の人生は少しずつスッキリ変わっていったのです——。

~・~・~・~・~・~・~

「辞めたい」とさえ言えなかった、あの頃の私。

~・~・~・~・~・~・~

20代前半の私は、

毎日必死だった看護実習を終えて、

大きな総合病院に就職しました。

 

新卒なら、とりあえず総合病院にいったほうがいい。

 

大きいほうが待遇や福利厚生がいいし、

科が多いほうがつぶしがきく。

 

そう聞いて、3次救急を受けている

大きな総合病院の病棟で働いていました。

 

結果的に、その選択は私を追いつめることになったのでした。

 

夜勤もある不規則な仕事、

定時で帰れたのは4年間でたった1度だけ。

 

仕事が終わってからの勉強会。

疲れてるから早く帰りたいのに。

ていうか、なんで強制なのに残業代でないの?
おかしくない?

 

しかも、業務量が多すぎて、

勉強会までに作業が全部終わらない。

 

だから、サービス残業で勉強会に出て、

それが終わってから残りの作業にとりかかる。

 

日々の記録にプラスで、

受け持ち患者さんの看護計画の評価、サマリー。

いったい何時になったら帰れるのか。

 

もはや無感情。

 

さらに、
病棟会、
病棟の係、
委員会の担当、
忘年会の出し物の打ち合わせ、
謎の行事、飲み会という名の愚痴大会。

 

いつしか私は悟りを開きました。

心のパワーがなくなり、諦めがつくようになりました。

 

夜勤が終わって一度家に帰って、

少し仮眠をとってから、

夕方また病院に行くことはザラでした。

 

夜勤明けで帰って仮眠して、

数時間後にまた出勤ってどんだけブラックなの。

 

休日を返上しての資料作りも日常茶飯事。

 

夜勤が終わった後も薬を配ったり、

残った記録を書いたり、

定時に終わる仕事量ではなく残業はあたりまえ。

 

めちゃめちゃ疲れて眠たい目をこすってるけど、

もし間違えたりしたら大変です。

 

ミスのないように必死に働きました。

 

私の場合、職場まで片道1時間30分はかかったので、

往復で通勤に3時間。

 

その職場を選んだ自分も悪いのですが、

電車でもバスでもいつも眠っていました。

 

そんな激動の新人時代。

毎日必死で駆け抜けて、気づいたら4年。

 

まだまだ未熟ですが、

後輩を教える立場にもなりました。

 

あの頃より、少しは成長したのかな。

 

でも仕事がきついのは変わらない。

家には寝るためだけに帰っているようなものです。

 

体力、精神をすり減らし毎日を送っていました。

 

気づくと同期がだいぶ減っていました。

激務に耐えかねて、辞めてしまったそうです。

 

若い人が多い職場だったので、

寿退社していく先輩や仲間たちも多かったです。

 

ナースステーションで、

よくこんな噂話を耳にするんです。

 

「あそこの病棟の子がまた辞めちゃったみたいよ」

「え、あの子も?せっかく仕事覚えてきたのにもったいない」

「今の子って我慢がたりないよね」

「ほんと、続けないと意味ないよね」

「ねー、ほんともったいない」

 

そうなんだ。

やっぱり大きい総合病院って

辞めるともったいないんだ。

 

そっか、そうだよね。

 

でも、もったいないと思う反面、

うらやましくもありました。

 

ああ、私も辞めたいな。

 

自由がほしい。

 

私の理想の未来はどんなんだったっけ。

 

いい人と出会って、

いろんなデートをして、

ステキな結婚式を挙げたい。

 

こどもは2人ほしいな。

できれば30歳までに1人。

やさしいお姉ちゃんと、やんちゃで泣き虫な弟くん。

 

家族で動物園や水族館に行ったり、

おうちでパン作りしたり、

旅行にいってみんなでアイスクリーム食べたい。

 

でも、現実は忙しすぎて出会いすらない。

せっかくの休みも資料作りや勉強会。

 

たまたま何もない休日がきたとしても、

1日中、泥のように眠ってしまって買い物すらだるい。

 

このままじゃやばい。

 

でも私の心は凍りついたから、

職場にいったら無感情で乗り切っちゃう。

 

ダメダメダメ!
ああああああ辞めたい!

 

今にも爆発してしまいそう。

 

限界がきて発狂してしまうその前に、

私はついに親へ相談してみたのでした。

~・~・~・~・~・~・~